スタッフブログ
(3日目)第32回日本排尿機能学会を開催しました
2025年9月4日~6日に佐賀県のSAGAアリーナで開催された、第32回 日本排尿機能学会の3日目(9月6日土曜日)のご報告を致します。
時系列順にお伝えしたいと思います。
〇基調講演では、花王株式会社 一萬田 俊明様に「大人用紙おむつの仕組みと技術紹介」の題でご講演を賜りました。
現在、少子化傾向のため、小児用おむつが減り、高齢化社会のため、大人用おむつの普及が増えているという現状において、大変重要なご講演でございました。
〇ワークショップでは「災害時のトイレ整備」と題し、3名の演者の方にご講演を賜りました。
お一人目は佐賀大学医学部附属病院 高度救命救急センター 小網 博之先生に「能登半島地震、DMAT隊がみた被災地のトイレ事情と今後の取り組み」のご講演を賜りました。
お二人目、公益社団法人Civic Force 根木 佳織様に「災害時のトイレ環境における現状-災害支援団体の視点から」のご講演を賜りました。
最後に、経済産業省 石山 裕二様に「令和6年能登半島地震の振り返り」のご講演を賜りました。
皆様には、能登半島地震を中心に、それぞれの業種から災害時のトイレ事情についてお話しいただきました。災害はいつ起こるか分からない状況にあり、今回のお話は大変有意義で参考になるものでした。
●柿木 優佳先生
一般口演:その他 「日本人男性における排尿時の姿勢に関する検討」の発表
アンケート調査で男性の習慣的な排尿姿勢や好みの排尿姿勢を取りまとめ、ご発表頂きました。大変興味深いという声も頂きました。
〇藏田 彩先生(福岡青洲会病院 泌尿器科)
一般口演:泌尿器癌に伴う下部尿路症状 「初診時に尿閉を呈していた前立腺癌患者の治療後の排尿状態について」の発表
演題発表や1日目の座長のお勤め、また学会期間中のサポートもしていただき誠にありがとうございました。
〇山下 奈緒美さん
一般口演:排尿自立支援 「排尿自立支援チーム介入による泌尿器科病棟以外の看護師の排尿ケアに対する意識変化調査」の発表
佐賀大学医学部附属病院 泌尿器科病棟の看護師さんによる発表がございました。
泌尿器科医も関わる排尿自立支援の内容の発表をしていただき、堂々と、かつ落ち着いて丁寧に述べられ、大変見事な発表でございました。
発表の準備からお疲れ様でした。
学会3日目のプログラムはお昼までで終了し、無事に閉会式を迎えることができました。
大変多くの方々の支えがあって、3日間の学会を執り行えたと考えています。
皆様、誠にありがとうございました。本学会において、排尿機能の謎を解く鍵の一端でも見いだすことができれば幸いです。また、佐賀でのお食事や観光も併せてお楽しみいただけたならば幸いに存じます。
来年度は山梨大学 三井 貴彦先生により日本排尿機能学会が開催されます。ぜひ来年度も参加したいと存じます。
学会終了後、同会場にて、市民公開講座を執り行いました。
NPOみんなの排泄ケアネットおよび第32回日本排尿機能学会による共催の下、「解決!おしっこのお悩み」と題しました。
座長には福岡青洲会病院 泌尿器科 魚住 二郎先生にお勤めいただき、4名の演者にご講演いただきました。
イントロダクション 当科 野口 満先生より「排尿に関する基礎知識」
講演1 当科 東武 昇平先生より「頻尿・尿漏れの原因と対策」
講演2 花王グループカスタマーマーケティング株式会社 小森 真由子様より「おむつの選び方・使い方」
講演3 佐賀大学医学部附属病院 先進総合機能回復センター統括療法士長 水野 元実先生より「介助移乗でトイレでの排泄」
以上ご講演いただきました。100名近くの方にご参加いただき、排尿やおむつ、トイレ移乗に関する知識を少しでも身につけていただけたならば幸いです。
最後に、本学会の運営にご尽力いただいた皆様と撮影した集合写真を添付し、学会報告を締めくくらせていただきます。
(文責 前田晃宏)


















