2021年2月13日（土曜日）に第30回 日本性機能学会西部総会がWEB開催され、参加しました。

　第29回はちょうど昨年の2月に佐賀県で主催させていただきましたが、その頃は新型コロナウイルス感染が中国で発生していたくらいで、通常開催を行いました。その後から日本にも感染の猛威が押し寄せ、このようなWEB開催が一般的になるのは全く想像もつきませんでした。ただ、WEB開催となったことで、佐賀からこの学会に参加できたことはとても有意義でございました。

　当科からは、野口 満先生が一般演題の座長を務められ、東武 昇平先生が「インターネットアンケートを用いた我が国の青壮年男性の性に関する実態調査」の題で発表されました。

　本会は産業医科大学泌尿器科学教授の藤本先生により、テーマ「多角的に見つめる性機能」とされ開催されました。特にシンポジウムでは女性からみた性機能障害についてや、精神科医からみた性機能障害についてのご講演があり、色々な観点から性機能障害を考えることで、頭が整理され大変勉強になりました。このように泌尿器科以外の講演を聞くことができるのは学会参加の良いところだと実感しました。

　性機能というのは、日常診療ではなかなか重要視されないことが多いかもしれません。しかし、九州大学 柏木先生のご講演にもあったように、近年は「治す医療」からQOLや健康寿命も大事にする「治し支える医療」へと考え方が変わってきています。性機能も同様と考え、性機能を始めから排除もしくは念頭に入れない診療というのは古い考えかもしれません。常日頃から性機能についても意識して診療にあたりたいと思います。

（文責　前田 晃宏）