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第37回腎移植・血管外科研究会に参加しました

2022.06.26

2022年6月16~17日に開催された、第37回腎移植・血管外科研究会に参加しました。

私前田は今回初めて本会に参加し、演題発表させていただきました。

本会は例年温泉地で開催されると伺っていましたが、今回の会場は三重県にあるホテル花水木でした。すぐそばにナガシマスパーランドがあり、ジェットコースターから悲鳴や歓声が聞こえてくるような、ワクワクするような場所でした。

 

三重県と言いましても、愛知県名古屋市より近くに位置していたので、名古屋から移動することとなりました。偶然にも現在、日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院 移植外科に留学している田中 慧先生にお会いすることができました。田中先生は琉球大学 泌尿器科に所属しており、私と同じ高校、そしてサッカー部で一つ上の先輩であり、非常に仲良くさせていただいております。田中先生は現在腎移植を中心に勉強されており、お話を聞いて大変刺激を受けました。また今後ともお世話になります。

(写真右 田中先生)

 

今回私は愛媛大学留学時に演題登録をさせていただきました。

一般演題で「鏡視下ドナー腎採取術における腎摘出創の工夫」という題で発表しました。

従来はPfannenstiel創から腎摘出をしておりましたが、尾側の操作用ポートを広げ新たな腎摘出創を作成する方法を提示しました。メリットとしてはPfannenstiel創よりも周囲臓器や摘出腎損傷のリスクが少ないことや、腎摘出まで速やかでWITが短い傾向であったことを挙げ、また疼痛や整容性も特に問題とならなかったことを論じました。ただ質疑応答でもございましたが、Pfannenstiel創の方が、若い方や女性に対して整容面で望ましい可能性があったり、疼痛も少なかったり、とご意見もあり、今後は客観的な指標を用いて本術式を評価していく必要があると考えました。貴重なコメント誠にありがとうございました。

 

また、同じセッションで、愛媛大学で腎移植の指導をしていただいた、

宮内 勇貴先生「生体腎移植における灌流温度の検討」

野田 輝乙先生「ドナー腎採取術における腎周囲脂肪の癒着のリスク因子の検討:ROImax scoreの有用性」

上記先生方のご発表もありました。同日には同じく愛媛大学の山川 真季先生とも一緒に、会食へ連れて行っていただき、誠にありがとうございました。

佐賀でも腎移植分野を進めていき、同研究会や腎移植の学会で演題発表し、ブラッシュアップしていけるよう努力して参ります。

 

(文責 前田晃宏)

 

p.s.

報告を失念しておりましたが、2022年4月23日に愛媛に赴き、第65回愛媛県泌尿器科医会に参加させていただきました。愛媛大学の症例で「移植後13年目に発生した移植腎癌に対して腎部分切除を施行した一例」を発表しました。稀有な症例を経験させていただき大変勉強になりました。

同症例で「腎部分切除を行うことで移植腎機能を温存しえた移植腎癌の一例」という症例報告として日本臨床腎移植学会雑誌第10巻1号(2022年7月頃)に掲載決定しました。ご指導いただいた宮内先生、雑賀先生含め、多くの先生方にこの場を借りて感謝申し上げます。

(路面電車で移動中 左から信森先生、前田【愛媛大医局から頂いたみきゃんネクタイ着用】、塩出先生)

(奥から福本先生、佐賀大学に交換留学していた杉原先生、河野先生)

 

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