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第29回日本排尿機能学会に参加しました

2022.09.11

2022年9月1日~9月3日に開催された第29回日本排尿機能学会に参加しました。

会場は京王プラザホテル札幌であり、秋の北海道で開催されました。

今回、8~9月に研修で回っている中村 和樹先生(研修1年目)も参加していただきました。初めての学会を見て回ってもらい、実際の発表、ポスター、企業展示、サービス提供のコーヒーに感動されていました。その後は自身で興味ある講演を選んで聴講し、3日目まで参加されていたので良い経験だったのではないでしょうか。

(※撮影時のみマスクを外しています 1枚目中村先生と草野先生 2枚目中村先生と前田)

 

第1日目の最初のシンポジウムで当教室の野口 満先生が、名古屋市立大学の林 祐太郎先生と座長を務められました。テーマは「小児期に治療を受けた下部尿路疾患~思春期以降の問題点と対策」であり、その最初のシンポジストが2018年4月~2020年3月に当科に国内留学に来ていただいた里地 葉先生(熊本市民病院泌尿器科)でした。「二分脊椎:思春期以降の課題と対策」という題でご発表されました。

大きなテーマとして小児期からAYA世代/成人期にTransitionする際の問題点や課題などが挙げられ、難しい内容でありますが討論会や質疑応答では活発に意見が飛び交い、いろいろな意見から勉強することが多くございました。

 

他に第1日目に一般講演では以下の発表がありました。

東武 昇平先生 「高齢者慢性尿閉患者に対するBlocksom型膀胱皮膚瘻の長期経過」

 

草野 脩平先生 「地域拠点病院における排尿ケアチーム(CST)の取り組み」

草野先生は昨年まで出向していた小波瀬病院での取り組みをご発表されました。

 

草野先生と同セッションで、福岡青洲会病院 藏田 彩先生が「排尿自立指導を7回以上おこなった症例の臨床的検討」でご発表されました。

 

小児泌尿器科のセッションで、東武先生と市野 みどり先生(長野県立こども病院)が座長を務められ、私、前田 晃宏が「小児膀胱形成術後における尿路合併症の検討」という題で発表しました。多くのご質問やご意見いただき誠にありがとうございました。今後も小児膀胱形成術後患者のフォローを行い、合併症の対応をしていきます。

 

 

佐賀大学医学部看護学科 佐藤 珠美先生より「産後1年の尿失禁に関連する因子の探索的前向き観察研究」のご発表もあり、産後の尿失禁に関する新しい知見となり得るデータをご提示されました。

 

 

また、昨年当教室に国内留学していただいた、現 愛媛大学医学部泌尿器科の杉原 直哉先生が「進行胃癌に対するニボルマブ投与中に生じた難治性頻尿の1例」のご発表をされ、内容もとても興味深いもので勉強になりましたし、発表や質疑応答で堂々とされている様は大変感心しました。今後のご活躍を期待しています。

 

第2日目に、川崎 麻己先生が高山病院でまとめた「超音波残尿量測定計測式の正確性(に)ついての検討・本当に×0.5で良い?」のご発表をされました。

 

第3日目に野口 満先生がJCS専門医セミナーで「小児下部尿路機能障害:尿失禁とBBDを中心に」をご講演されました。

 

今回は多くの医局員で学会に参加させてもらいました。大変刺激的で勉強になる学会でございました。2025年に佐賀大学で本会の開催を予定していますので、その準備に向けても来年・再来年も参加したいと思います。佐賀で行われる際はぜひ足をお運びになり、佐賀を満喫していただきたいと考えております。

 

(文責 前田晃宏)

 

(札幌市時計台 さっぽろテレビ塔)

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